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isbn978-4-89407-108-7

これでナットク! 前置詞・副詞

学習参考書

大学・高校入試、英語資格試験対策に万全。今まで曖昧だった前置詞・副詞もこれ一冊でバッチリ。 この本であなたの英語が変わります。


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書籍 ¥1,388(税込)

内容紹介

まず、学生時代にアメリカへ留学したときの私の失敗談からお話ししましょう。
 初めての外国で、初めて電話をかけた時のことでした。ホテルの部屋の電話を見ると、(英語でどのように書いてあったのか忘れましたが)「まず、ダイヤル0を回して、オペレーターにその旨伝えて下さい」、というような注意書きがあったのです。「ややこしいな」と思いながら受話器を取りました。”I’d like to make a phone call.” と言うと、”O.K. Please hang up.” というようなオペレーターの答えが返ってきたのです。「電話をかけたい」は英語で言えたのですが、「あれ、”hang up”って何だったっけ?」 初めての海外滞在で、初めてかけた電話です。知らない表現にぶつかった私は頭の中がパニックになったのでした。

 「落ち着いて考えるんだ。hang は『吊るす』、up は『上の方に』だから…。よし、こうするんだ!」
 私は、手に持っていた受話器を高だかと上げて、受話器から出ているコードの付け根を指でつまんで吊るしたのでした。

 確かに、hang up には単語の文字通りの意味から出てくる「(壁やハンガーに)掛る」という意味があります。その昔、壁掛け電話の時代に、壁に掛るような感じで受話器を置いて電話を切っていたなごりでしょうか、hang up は「電話を切る、受話器を置く」という意味の基本的な日常会話表現の一つだったのです。

 他人に見られなくてよかった、とホッとしていますが、一所懸命に受話器を上にあげていた私の姿はさぞかし滑稽だっただろうと思います。この恥ずかしい思いから得た教訓ですが、簡単な単語や表現とはいえ、知らなかったり、理解できないと日常生活に支障をきたすことがあるのです。簡単な単語や表現ほど放っておけないことを私は悟ったのでした。

 その簡単な単語の代表選手に前置詞・副詞(とりわけ、方向や位置を表す副詞)があります。日常会話で頻繁に使われていますが、数自体はそれほど多くありません。でも、きちんと整理して学習する機会は余りないようです。学生諸君でも宿題として課題を与えられない限り、英和辞書の解説をじっくり読むことはあまりないでしょう。「簡単なことだから、いつだってできる」と安心して、ついつい忘れてしまうのです。(「はじめに」 より)

本書の構成について

本書は6つの章から成り立っています。まず、第1章では、前置詞と副詞を学ぶ重要性と学び方を解説します。第2章からは、映画の実例を用いながら、いろんな種類の前置詞・副詞を解説していきます。前置詞・副詞の中でも基本となるのは at, on, in の3つです。そこで、第2章から第4章までは、at, on, in それぞれの根本的な意味や使い方を学び、さらに、それに関連して学ぶべき前置詞・副詞を取り上げて解説し実例をあげました。第5章は、なかなか使い方の区別がつきにくい前置詞・副詞を取り上げ、使い方の違いを集中的に解説しました。第6章は、複数の要素から成り立っている前置詞・副詞を中心に取り上げています。

次に、見だし項目ついて解説をしましょう。

意味

 語源などにも触れながら前置詞・副詞の根本的な意味の解説をします。言葉だけの説明では、明確でないことがあるので、次の機能図を用いて働きを解説します。また、似たような意味の前置詞・副詞との違い、反意語についても触れたりします。

機能図

 前置詞・副詞のほとんどが、本来、場所・位置関係を表す働きを持っています。その働きは図に表すことができます。前置詞・副詞の機能を言葉による説明に加えて、図で表すことによって、いろんな種類の前置詞・副詞の違いがより明確になってきます。この図を通して前置詞・副詞がどのように働くのか、そのイメージをつかんでいただきたいと思います。

解説

 映画の実例を説明しながら、前置詞・副詞の用法を解説します。また、実例にはターゲットとする前置詞・副詞以外にもいろんな前置詞・副詞が含まれていますので、それについても解説をしました。さらに、間違いやすい表現についても触れます。

クロスレファレンス

 前置詞・副詞と基本動詞が結び付いたイディオム表現、前置詞・副詞と名詞が結びついた表現などは数が多く、とても本書で詳しく解説することはできません。そこで、既に出版されています「映画で学ぶ生きた英語表現シリーズ」で具体例をさらに学習できるように、関連書名とページ数を記しました。

映画からの実例

 本書では、主に基本的な意味で用いられている前置詞・副詞を実例として引用しました。また、それぞれの表現が映画の中でどのように使われているかを示すために、できるだけ状況の分かりやすいシーンの会話を引用しました。可能な限り映像に戻って、生の音声で状況と共に確認していただきたいと思います。引用はすべて「スクリーンプレイ」シリーズによります。日本語訳については「スクリーンプレイ」シリーズではストーリーの流れに沿って訳してありますが、本書の場合は語学的な観点に基づいて訳しています。

状況と背景

 「実例」を引用した映画を見たことがない読者にも、そのシーンに至るまでのストーリーがどういうものか、その会話がどういう状況下で交わされているのか、登場人物はどういうキャラクターか、などが大まかに把握できるように簡潔に解説をしました。

書籍情報

書 名: 映画で学ぶ これでナットク!前置詞・副詞
著 者: 福田 稔
仕 様: B6判 180頁
定 価: 1,262円(本体価格)
発行日: 1994年12月20日
出版社: 株式会社フォーイン スクリーンプレイ事業部
ISBN978-4-89407-108-7