この映画について
『ヒューゴの不思議な発明』は、アメリカの絵本作家ブライアン・セルズニックの児童書を巨匠マーティン・スコセッシが監督し映画化したもの。映画創成期のフランスの映画製作者ジョルジョ・メリエス、彼の作品の『月世界旅行』、映画創成期の映画人への敬意が込められ、第84回アカデミー賞(2012年)では同年最多11部門にノミネートされ、そのうち5部門での受賞を果たした。
映画の魅力
この映画の最大の魅了は作品が私たちに訴えかけるメッセージである。少年の視点から語られる人生の教訓に心を揺さぶられる。12歳で孤児になった少年ヒューゴと孤独な老人の人生が交錯する中で人間の弱さ、言葉が結ぶ絆、生の讃歌が謳い上げられていく。
この映画のキャスト
主演のヒューゴを演じるエイサ・バター・フィールドは1997年ロンドン生まれ。7歳から演技を習い始め、10歳で『縞模様のパジャマの少年』で主役に大抜擢される。イザベル役のクロエ・グレース・モレッツも1997年生まれ。2010年の『キック・アス』での”ヒット・ガール”役でブレーク。新作も多数の人気アメリカ女優。メリエスを演じるベン・キングズレーは1982年公開の『ガンジー』でアカデミー賞主演男優賞を含む数々の賞を獲得した英国有数の俳優。
この映画の英語について
作品の舞台は1930年代フランスのパリ。登場人物は主に英国英語を話すので、児童文学ながら格調高い雰囲気を作り出している。読書家のイザベルは話す時にも難しい単語を使う。鉄道公安官は固く古めかしい言葉を使うので、彼が堅い性格で、威圧的だということがわかる。個性豊かな登場人物の性格を表す話し方、言葉の選び方をしている。
リスニング難易度表と目次
スクリーンプレイ編集部が独自に採点したこの映画の「リスニング難易度」評価一覧表です。リスニングのポイントを9つの評価項目に分け、通常北米で使われている会話を基準として、それぞれの項目を5段階で採点。また、その合計点により、映画全体のリスニング難易度を初級・中級・上級・最上級の4段階で評価しました。結果、この映画は総合19点。レベル中級の教材です。
日英見開きページの編集
スクリーンプレイ・シリーズは左に英文、右に日本文の見開きページでバイリンガルの編集です。ト書きもセリフも完全な対象レイアウトですからとてもわかりやすい。左ページの右欄には英単語や文法など英語・語彙にかかわる説明が、右ページの右欄には登場した固有名詞やストーリーの背景、歴史、セリフの意味するところなど色々な方面からの詳しい解説を編集しています。
コラムと著者関係者
この書籍には、冒頭カラーで印刷された「この映画について」などの定番テーマを含む10のコラムが収録されています。以下に紹介したのはそのひとつ「この映画から覚えておきたいセリフ ベスト10」と題するコラムです。実際には右ページにもコラムは続きますが、ここでは割愛しています。その他、本書の製作に関わった人々はすべて奥付に紹介しています。また、本書には外国著作権者がいますのでその著作権表示もあります。
書籍情報
仕 様: 四六変形判、160 ページ
定 価: 1,600円(本体価格)
発行日: 2015年6月1日
出版社: 株式会社 フォーイン
スクリーンプレイ事業部
ISBN 978-4-89407-535-1
映画情報
監督: Martin Scorsese
出演: Asa Butterfield / Chloe Grace Moretz / Ben Kingsley
会社: Paramount Pictures
制作: 2011年
リスニング難易度表
評価項目 | 易しい → 難しい |
---|---|
会話スピード | 12345 |
発音の明瞭さ | 12345 |
アメリカ訛 | 12345 |
外国訛 | 12345 |
語彙 | 12345 |
専門用語 | 12345 |
ジョーク | 12345 |
スラング | 12345 |
文法 | 12345 |
合計 | 19点(中級) |